大雪の日に郡上を離れて思うこと

大雪の日に郡上を離れて思うこと

2017/1/16

お知らせ


このところ、マメにブログを更新するようになりました。

2017年の目標。
ゲストハウスとしてのまちやどのシフトチェンジ。
そして、世代間や地方と都会のギャップを埋めて、人間関係、コミュニケーションを円滑にするコミュニケーター的な役割と、それを仕事につなげること。

 

郡上で暮らすようになって7年。
改めて移住者的観点と地元人的観点から物事を捉えられるようになってきたような気がする今日この頃。
こまめにブログにまとめて、これから地方移住を検討している人に参考にしていただければと思います。

 

さてさて、前置きが長くなりましたが
この週末、郡上では今シーズン初めてのまとまった雪が降りました。

 

写真の通り、見てるぶんにはとっても綺麗なんですけどね。
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この日は、土曜〜日曜と1泊2日で名古屋へ行く用事がありました。
当初の予定では土曜の朝に郡上八幡ICまで車で行って、そこから高速バスで名古屋へ。
車はそのまま日曜の戻りまでインターの駐車場に停めるつもりだったけど、天気予報によると雪は土日中降りつづけるらしい。
山の駐車場に一晩停めておいたら、車が雪に埋もれて出せなくなるかもしれない…!
と、急遽、近所に住む友達に送迎してもらう事になりました。

 

ちなみに、雪が降る日に車を2日間放置すると、こんな感じになります。
写真は名古屋からの帰りに八幡インターの駐車場で見かけた車。
名古屋から郡上に帰ってきて、都会仕様のブーツとスカートでこの状態から雪かきして車を救出とか、無理〜〜〜!

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雪の日に車を出すには、まず車に積もった雪を下ろし、車が出れる程度の雪かきをしなければなりません。
当たり前ですが。。。
雪の日に誰かに送迎をお願いするということは、それを誰か他の人にお願いしなければならないということなのですよ。
だから、今回送迎をお願いするのはかなり躊躇しました。
でも、バスチケット取っちゃってたし、予定の変更も効かず。
送迎を快諾してくれた友人に感謝感謝です。

 

こんな雪の日に2日も家を明けるとなると、
まちやど前も積もった雪をそのまま放置しておいたらご近所にも迷惑かかるだろうから、ご近所さんに一声かけておかなくちゃいけません。

 

 

まちやど横の、日吉神社に通じる通路。

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まちやどの横だから、ほんとは私が雪かきするべきなんでしょうけど。
朝が苦手な私。
私が家を出てまちやどに向かう頃には、こうして誰かが綺麗に雪かきして道路を作ってくれています。
山本町と立町をつなぐ細い通路はおじいちゃん、おばあちゃんがよく通ります。

 

 

名古屋から戻ってからも雪はずっと降り続きました。
今日は朝から雪かきです。
いい運動だし、雪かきしながらご近所のおじさんとの世間話も大事なコミュニケーション。
楽しい!

たまにやるぶんには。。。

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ふと気がつくと、近所のおじさんが自分の家と全く別の場所の雪かきを始めました。

 

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おじさんは、消化器の周りを綺麗に雪かきしてくれました。
火事が起きたらすぐに消化器にホースを繋げれるように って。

 

誰の役目とかではなく、気がついた人が率先してやってくれる。
素晴らしいな。
でも、このおじさんがいなくなったら誰が気付いてくれるのだろうか。
そういう地域の暮らし、細い教えはきちんと伝わっているのだろうか。

 

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ちなみに、こちらはまちやど裏の私の自宅前。
八幡の街中では、かいた雪は道端に寄せておくか水路に押し込むのだけれど、
最近は下水が完備されて、水路に生活用水が流れないため、かいた雪が全然溶けない。
そして、この駐車場真ん前の水路の蓋が閉まらないと私の車を出せないっていう。。。
ご近所のおばちゃんの話では、昔はもっと水が豊富に流れていて、かいた後の雪のやり場には困らなかったそう。

 

 

下水完備が良いのか悪いのか複雑な気持ちになりました。

 

 

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こちらはまちやど前。
同じく水路の蓋を開けて雪を押し込み、水道水でかいた雪を無理やり流そうとしていた私。
近所のおじさんが、「井戸水の方が温度が高いから、井戸水使いなれ」
って教えてくれました。
井戸水を汲んで、車に積もった雪を溶かすおじさん。
なるほど。そういうことも、こうして一緒に雪かきをして学ぶこと。

 

 

今は、私の仕事が宿業だから雪かきも仕事の一つとしてこうして余裕を持って受け入れられるけど、
他に仕事があって勤めに出てたら。。。
自分の仕事プラスαで雪かきという試練が待ってるんだよね。
出勤前、いつもより早起きして1時間雪かきして、ヘトヘトで帰ってきたらまた積もった雪を流れない水路に押し込む。。。

 

無理だ。。。
いやんなっちゃうよね。

 

今回、雪の日に郡上を2日ほど離れて気付いたこと。
送迎を引き受けてくれた友人や気にかけてくれたご近所さんに心から感謝しつつ、家族も親戚もいない土地で、1人で暮らしていくことの現実と、支えてくれているみんなの力があってこそ生かされているんだなぁとしみじみ感じました。
そして、「都会と田舎、2地域居住もぜんっぜんありだよねー」なんて言ってはみたものの、こういう雪の日に家を空けるということがどういうことなのか。
雪の日だけではなく、何年も家を空けるということは。。。
家に人が住んで、家族の暮らしがあって、町内会があって、地域がある。
この土地で何年も、何十年もこの雪と共に暮らしてきて今を過ごす地元の人たちの暮らしを想像しながら、いろいろ考えさせられる出来事でした。